2013年1月11日金曜日

誕生日には、うんと高い筆記具を贈ろうと思う。

「誕生日にはうんと高い筆記具を買ってもらえ。」
これは、中学校時代の恩師の言葉だ。

一生使えるような1万円くらいするようなものを買ってもらえと常々言われていた。
勉強するためにはいい道具を揃えろ、そうすれば実力が後から付いてくる。
「いい道具を使わずに、いいものが作れるか?」と恩師は喝破されていた。

そこで父に頼み、誕生日にCARAN d'ACHEのシャープペンシルを買ってもらった。



写真のような銀製の六角形グリップの0.7mm芯のシャープペンシル。
値段を聞いたら諭吉さんが2人くらい戦死する価格で非常に驚いた。
そして上部に自分の名前が掘り込んであってひどく誇らしかったことを覚えている。

それ以来だろうか。シャーペンを使うことを楽しみに、
勉強(というか文字を書くこと)に少し積極的になったのは。
我ながらすごい単純な性格をしているな、と思う。

「勉強をしろ!」と一辺倒に叱るのではなく、
勉強をやりやすい環境を整えることが勉強を促すには重要なのかもしれない。

嫌いなことを無理やりやらしたところで勉強の効率は低いままだ。
人間、一番がんばれるのは好きなこと。

「一生懸命より一心不乱」


子どもに勉強をさせたくなったら、いい筆記具をあげよう。
いかに文字を書くこと、新しいことを知ることが楽しいかを気付いてもらおう。


残念ながら、この高い筆記具は就職活動中に筆箱ごとどこかで落としてしまった。
自分のいま使っているボールペンを見て、ふとそれを思い出して感傷的な気持ちになった。

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